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建築の - 分離発注の値打

2010年6月5日(土)

蒜山蒜山


県境の現場


現在プランニング中の案件が見積り開始となりました。この現場は鳥取県と岡山県の県境の蒜山という高原にあります。県としては岡山県に入りますが、米子からは1時間程度でいけますので、監理の守備範囲内です。

県が変わると給排水工事が指定業者でないとできない等の制限がでてきます。いつも見積もりをお願いしている業者さんはすべてNGで、どうしたものかと思っていましたが、心配には及びませんでした。

オープンネットには業者バンクという専門工事会社の集まりがあります。約500社くらいの登録があるのですが、重要なのは、この人たちは全国各地の現場でオープンシステムをすでに経験済だということです。

昔は、オープンンシステムも棟数が少なく、初めて始める地方などは最初の仕事が専門工事会社さんを廻って分離発注を理解してもらうことでした。そして無事賛同してもらえても、現場が始まると一括請負とは違うという問題を一つ一つ経験してもらわなければなりません。これらを経験しているか否かは大きな相違です。

現在はこの業者バンクで現場情報の共有化が進められています。今回の現場でも、見積もり開始を宣言すると、見積もりに参加したいというメールが現場近県の業者さんから届きました。遠くは兵庫県の塗装業者さんからの見積もり依頼もありました。

給排水工事の業者さんもその業者バンクの中から見積もりを依頼しました。真庭市の作和一級建築士事務所さんや美作市の中谷建築設計室さんの現場ですでにオープンシステムを経験済みとのことでした。

もうひとつプラスにはたらいたのは、遠隔地経費の問題です。仮設や基礎工事などは遠いというだけでかなり運搬費などがかさみます。建築土木は地場産業だという所以です。

いつも相談している基礎工事会社さんも、運搬費や土捨て場等の問題で経費がかさみなかなか安くならないとのこと。『これでは施主さんに申し訳ない。地元の業者に頼まれてみてはどうでしょう?』と提案されました。

そこで、作和さんにも相談して基礎工事業者さんに見積もりを依頼しました。確かに余計な経費がいらない分安くなりました。基礎は主要構造部でもあり、通常は良く知らない業者に依頼することはしないのですが、業者バンクで作和一級建築士事務所さんでオープンシステム経験済みといういうのはとても安心です。

仮設足場や産廃業者さんもその基礎工事業者さんから紹介してもらいました。産廃の県ごとの認可制の問題、足場の遠隔地経費の問題など解決できました。オープンシステムの広がりはいろいろな相乗効果を生みだしているのだなと思いました。

建築は地場産業ですが、オープンシステムにはそれは問題ではありません。全国どこでも専門工事業者さんがいて、家を建てています。分離発注を未経験だったら現場で説明していけば良いのです。



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